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ファイナンストップ > 株式 > 株主優待 > 株主優待のイロハ
目次
実践 株主優待
- 株主優待を受けるには
- 買っただけでは株主じゃない!
シミュレーション 〜この企業の株主になると〜
株主優待実施企業のトレンドと特徴
株主優待実施企業のトレンドと特徴2
配当金や選択制、株数格差のほか最少投資金額にも要注意!
株主優待を利益還元の一つと考える
シミュレーション 〜この企業の株主になると〜
 株主優待を実施している企業への投資を考えるとき、「優待の内容」「配当金の状況」といったポイントの実施状況に加え、その企業の業績や財務体質などの調査を行ったうえでどの程度投資するかという「株式購入予算」をも加味して、総合的に判断することが大切です。ある投資家X氏が、架空の上場企業A社・B社の株式を購入する場合を例に、「この会社の株主になると……」というシミュレーションを実際にやってみましょう。

 間もなく還暦を迎えるX氏は、二人の子どももすでに家庭を持ち、今は妻と二人暮らし。趣味はゴルフと旅行。最近では、近所に住む娘がたまの休日に連れてくる孫とすごす時間も楽しみの一つになっている。定年退職を間近に控え、X氏は、少しずつ蓄えた預金の活用方法について妻と相談をし、その一部を株式投資に充てることを決めた。予算総額は200万円まで。X氏は、「配当金(年間)」「株主優待(年間)」「購入予算(株価から算出)」などから総合的に検討し、A・Bの2社に絞り込んだ。

A社
 A社は食品関連の企業で、創業60年の大手老舗。株主優待は、同社店舗でのショッピングに利用できる優待券か、同程度の金額の同社商品のどちらかが進呈される。この優待の内容に専業主婦の妻が目を付け、A社を選択した。

 まず、購入予算を計算してみる。A社の株価は600円、売買単位は1,000株なので、最少投資額(1,000株購入)=600円×1,000株=60万円。3,000株では180万円、5,000株では300万円になる。X氏の予算総額は200万円までなので、購入は3,000株以内で決めることにした。
 次に、A社への投資効率を確認してみると下のような結果になった。優待還元率および実質利回りから見ると、1,000株の購入が有利だとわかった。

A社 (売買単位:1,000株) 1,000株 3,000株 5,000株
配当金(年間)1株当たり=5円 5,000円 15,000円 25,000円
優待(年間) 買い物優待券または自社製品 10,000円相当のお買い物優待券または自社製品
購入予算 1株=600円で計算 60万円 180万円 300万円
注:配当金にかかる税金、購入にかかる株式委託手数料は考慮せず。
A社
配当利回り 5,000円÷60万円×100=0.8%
優待還元率 1,000株購入の場合 10,000円÷60万円×100=1.7%
3,000株購入の場合 10,000円÷180万円×100=0.6%
実質利回り 1,000株購入の場合 (5,000円+10,000円)÷60万円×100=2.5%
3,000株購入の場合 (15,000円+10,000円)÷180万円×100=1.4%
優待還元率(%)=株主優待の金額÷投資金額×100
実質利回り(%)=(年間配当金額+株主優待の金額)÷投資金額×100


B社
 さて、二つ目の選択企業B社について調べてみた。
 B社は、レジャー施設を営む企業で、知名度も高く業績も順調。株主優待は同社レジャー施設の入園券。自宅から30分程度の近距離にあることから、孫を連れて遊びに行く想像をしながら、B社を選択した。

 A社同様に、まず、購入予算を計算してみる。B社の株価は1,000円、売買単位は100株なので、最少投資額(100株購入)=1,000円×100株=10万円。500株では50万円、1,000株では100万円になる。X氏は200万円まで投資が可能なので、所有株数で優待の内容も異なることから、500株以上で購入することにした。

 最後に、B社への投資効率を確認してみると下のようになった。優待還元率および実質利回りを計算した結果、株数を多く持った方がより有利であることがわかった。

B社 (売買単位:100株) 100株 500株 1,000株
配当金(年間)1株当たり=15円 1,500円 7,500円 15,000円
優待(年間) 優待入園券 優待入園券
1,000円相当
優待入園券
6,000円相当
優待入園券
15,000円相当
購入予算 1株=1,000円で計算 10万円 50万円 100万円
注:配当金にかかる税金、購入にかかる株式委託手数料は考慮せず。
B社
配当利回り 1,500円÷10万円×100=1.5%
優待還元率 100株購入の場合 1,000円÷10万円×100=1.0%
500株購入の場合 6,000円÷50万円×100=1.2%
1,000株購入の場合 15,000円÷100万円×100=1.5%
実質利回り 100株購入の場合 (1,500円+1,000円)÷10万円×100=2.5%
500株購入の場合 (7,500円+6,000円)÷50万円×100=2.7%
1,000株購入の場合 (15,000円+15,000円)÷100万円×100=3.0%
優待還元率(%)=株主優待の金額÷投資金額×100
実質利回り(%)=(年間配当金額+株主優待の金額)÷投資金額×100

 以上の分析を行った結果、X氏は、A社の株式を1,000株(購入費用60万円)、B社の株式を1,000株(購入費用100万円)購入することに決めた(ともにX氏の確認時点での株価に基づく計算)。後はこの2社の財務状態や業績などを調べ、投資しても誤りのない企業か確認する予定だ。購入費用は合計で160万円になる。当初の予算200万円に対して、残りが40万円。X氏と妻は、この残り40万円の新たな投資先を検討することにした。候補は、X氏の趣味である旅行に関連した優待を実施する企業に決めた。
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